文教委員会

文教委員会は、区議会が設置した5つの常任委員会の一つで、教育委員会が所管する仕事について専門的に取り扱っています     

 

2006年5月15日

  • 区立小中学校の耐震調査結果について

2005年11月24日

  • 図書館カウンター業務の委託について
  • 学力調査結果の公表について

2005年11月7日

 

文教委員会 2006/5/15

 区立小中学校の耐震調査結果と耐震改修の状況が、4月18日に体育館について、5月15日には後者について報告されました。

  ⇒委員会に提出された学校別一覧表
  ⇒一覧表を見るにあたって

 体育館についてはEランクが15校残っていますが、来年度までに改修・補強を終わることになっています。Dランクについても現在の長期計画期間である2010年までには工事を終了する予定です。一方、校舎については、Eランクの工事は終了しているもののDランクについてはいまだに多数残っており、こちらは2010年までに工事が終了しない学校が6校も残るという説明です。

文教委員会 2005/11/24

主な議題

  1. 陳情審査 「区立図書館委託化反対と図書館の充実発展について」

  2. 報告事項その他

  • 練馬区児童・生徒学力調査について

  • 視察報告書について

 この日は、区立図書館のカウンター業務委託問題に関する陳情の審査と練馬区が行った小中学校の学力テスト結果の公表についての報告が議題となりました。

図書館カウンター業務の委託について

 図書館委託については、区民から出されている委託反対の陳情に委員会として結論を出すことが前回の委員会で確認されています。理事者(教育委員会光が丘図書館)より、事業者募集に当たって公表された委託仕様書、評価基準などが資料として提出され、それを参考に質疑が行われました。

 私は、以下のような理由で、改めて委託に反対する立場を表明し、陳情の採択を求めました。

人員配置への不安

 第一は、現在の図書館サービスの水準を維持するのに質・量ともに十分なスタッフが確保それるのかということです。
教育委員会が示した業務委託の仕様書によれば、委託業者が踏まえるべき人員配置の条件が次のように定められています。

  • 業務責任者および業務副責任者は、司書(補)資格所持者または公立等図書館業務経験を有し、かつ、その職に相応しい者を充てること。

  • 受託者は、総括管理者(民間事業者にあっては正規の社員であること。)を置き、図書館の業務責任者との連絡調整の任に当たらせること。なお、総括管理者は受託した区立図書館のいずれかの業務責任者が兼務することができる。

  • 業務従事者の選任。受託者は、委託業務を的確かつ迅速に履行できる知識を有することはもとより、図書館が社会教育施設であることに留意し、親切・丁寧な接遇ができ、かつ、風紀・業務規律を乱さない者を選任すること。また、司書(補)資格所持者または公立等図書館業務経験者の配置に努めること。

 ここには、図書館業務の委託に不安を感じさせる材料がいくつもあります。たとえば

  • 司書資格または図書館業務経験が求められるのは、業務責任者と副責任者だけであること

  • 業務責任者・副責任者については、正規の社員であることが求められていないこと

  • 業務従事者に求められる「委託業務を的確かつ迅速に履行できる知識」とは、業者が行う研修を受けていることであり、従業員募集の際は一般のアルバイトと同様でかまわないこと

などです。これでは、図書館業務の専門性を維持することはもちろん、公的な業務を責任をもって遂行することが可能なのかさえ疑問です。また、配置すべき人数自体についても、「受託者は、委託業務が円滑に履行できる必要な人員を常時配置すること」というごく抽象的な定めがあるだけです。教育委員会派、むしろ人員配置に枠をはめないことて「効率化」を促したいと考えてさえいます。しかし、カウンター、書架、その他最低限の人員配置も定めないで委託業者にフリーハンドを与えるなんて、対人業務としての図書館業務の性格や公共施設としてのあり方からして信じられないことです。

夜間の管理の問題

 二点目は、夕方以降の施設管理の問題です。委託される図書館では、夕方515分以降は、区の職員が一人もいなくなります。それから約3時間、図書館の鍵をかけるところまで委託業者は実質的に館の管理のすべての責任を負うことになります。もともと施設の管理委託ではなくあくまでカウンター業務等の委託という整理であったはずなのに、いつの間にか、たとえ夕方以降の何時間かではあっても、施設管理に責任を負うべき職員がいないというのはとてもおかしな話です。しかも、事実上、管理責任を負わされる受託業者はといえば、前述のとおり正社員が一人もいないかもしれないのです。利用者のトラブル、あるいは事故・事件等、不特定多数が利用する図書館では何が起こるかわかりません。大いに不安の残るところです。

 そのほか、レファレンス対応が一義的には委託業者にゆだねられることで、レファレンスの質の低下、遅延化が進むのではないかという懸念もあります。

 こうした点を踏まえて、私は、図書館カウンター業務の委託に反対する陳情採択すべきだと主張しましたが、結局、多数をもって不採択と決定しました。

各会派の態度

採択すべき 社民党・市民の声ねりま、共産党、緑と自治
不採択とすべき 自民党、公明党、民主・無所属

 この結果、練馬・貫井・春日町・大泉の4図書館について、来年度からの委託に向けた公募・業者選定の手続きが進められていくことになります。この問題については、委託後の検証、中長期的な図書館運営のあり方等も含め、幅広い視点からフォローしていくつもりです。

学力調査結果の公表について

 練馬区教育委員会が小学校4年生、中学校1年生を対象に行った「学力調査」の結果について、結果公表の方法と考え方が以下のように示されました。

  • 教育委員会の「教育だより」で、学力調査研究委員会報告書の概要を報告する。学力調査の結果つついては、区全体の正答状況について概略のみを紹介する

  • 教育委員会ホームページで、上記「概要」のほか、学校ごとの正答率を公開する

  • 各学校のホームページ、学校だよりなどでそれぞれの学校の正答率を公開する

 この中でも最大の問題は、学校ごとの正答率の公表です。学校間の競争をあおり、学校の序列化や子どもたちの選別につながりかねないという疑問や批判を念頭に置きつつ、教育委員会はこの間、議会で学校ごとの成績の公表を繰り返し迫られても、一貫して慎重な姿勢をとってきました。それがとうとう公表に踏み切ったわけで、議会(政治)と教育という観点からも、考えるべき点を多く残した方針転換だと言わなければなりません。
 もともとこの「学力調査」は、「よりわかる授業、より楽しい授業を目指すための授業改善」に役立てるという趣旨で始められたものであり、学校選択や学校評価の材料として利用することを想定したものという説明ではありませんでした。実際、学力の全般的な傾向を把握して授業改善の指針や重点を立てていくためには、区全体の結果が明らかになれば十分でしょう。たとえ学校ごとの正答率がわかったとしても、それを学校ごと、ましてや学級、教科ごとの授業方法やその改善策と関連付けて分析することは事実上、不可能です。学力調査の結果は、授業方法だけでなく、教師の人格的な力量、教材の適否、子どもたちの家庭・生活環境、塾などの学校外の教育手段、学級内の学力のばらつき、学級編成や学校の施設環境など、さまざまな事情に左右されているからです。

 もし授業改善の効果をより緻密に検証するというのであれば、改善の取り組みと調査の方法、問題の設定や調査対象の選定などをきちんと関連付け、たとえばひとつの学級を継続的に何年間か追跡するほうが、よほど実証的で効果的でしょう。各学校ごとの成績の公表は、「授業改善」という建前とは裏腹に、実際には各学校の学力の序列を知りたい、選択の材料としたいという一部の保護者や学校関係者の利便に資するだけです。私は、強く疑問を表明し、反対しました。


文教委員会 2005.11.7

 この日は、継続審査中の案件(45本の請願・陳情がかかっています)はそのまま継続に。報告が8件ありました。

報告事項

  1. 練馬区心身障害教育あり方検討委員会最終報告について

  2. (仮称)練馬区特別支援教育あり方検討委員会の設置について

  3. 光が丘第八小学校知的障害学級の開設について

  4. 武石少年自然の家新館個室使用料の減額について

  5. 高野台運動場の臨時休場について

  6. 石神井図書館の臨時休館等の変更について

  7. 南大泉図書館の特別館内整理期間の変更について

  8. 平成18年度区立図書館業務委託事業者の選定について

特別支援教育にむけて

 1〜3は、練馬区の心身障害児教育に関する報告です。1の最終報告は、これまでの心障教育を検証したもので、2は、これからの「特別支援教育」のあり方を検討する会議を始めるというもの。そして3つ目は、新しい心障学級の設置です。

 特別支援教育への移行にむけて、国は、その考え方をこうまとめています。

「障害の程度等に応じ特別の場で指導を行う『特殊教育』から、障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う『特別支援教育』への転換を図る」

 「特殊教育」から「特別支援教育」へ何が変わるのか。鍵は 障害の程度に応じて決められた「特別な場」での教育ではなく、一人一人のニーズに応じた教育へ ということです。一人一人をその障害の程度に応じて場に振り分けるのではなく、むしろその子のニーズを踏まえて、柔軟かつ適切に支援のあり方を組んでいこう。したがって、もはや障害児に対する教育は、特別な場の特別な教員の仕事ではなく、学校全体が受け止め対応すべきものということにもなります。 だからこそ、「特別支援教育」では、旧来の固定心障級を見直して「特別支援教室」を制度化していく、あるいは養護学校在籍児童・生徒についても「復籍」を導入していく、そして学校に「コーディネーター」を置き、全校的な支援の核としていくといった方向性が示されているのです。

 しかし、この日の委員会で出された資料を見るかぎり、区教育委員会の姿勢は、これまでの心障教育の枠と発想を強く引きずっているように受け止められました。 具体的に小学校16(現在9)、中学校8校(同6)という目標もふくめて心障級の増設がうたわれ、「発達障害」の子どもたちの受け皿として情緒通級の設置が示される一方で、心障級のあり方の見直し、通常級も含めた学校全体の支援体制の構築、ひいては「交流教育、共同学習の推進」(障害者基本法)を通した統合教育への展望がほとんど語られていないのは、なんとも残念です。

  もっとも、これからの特別支援教育にあり方については、国も都もあいまいな立場や抽象的な説明に終始しているところもあり、これからの議論にゆだねられているとも言えます。仮称)練馬区特別支援教育あり方検討委員会の論議は、12月に始まるようです。大いに注目したいところです。

図書館業務委託について

 区は、区立図書館のカウンター業務を委託する計画をまとめ、組合などとの協議を進めてきましたが、11月21日号の区報で委託業者の公募の手続きに入る方針を決め、報告しました。この報告については、委員会での陳情審査とのかねあいで大きな議論となりました(「日誌・ブログ」参照)。

練馬区の図書館業務委託化方針について

「図書館の効率的・効果的な運営を計るとともに、図書館資料の充実、  開館日・開館時間の拡大など図書館業務の充実を図る」という考え方にもとづき、「カウンター業務その他の補助的・作業的業務」を委託するというもの。来年度からの3年間で全11館を委託し、それによって常勤職員を85人、非常勤の図書館協力員を8人削減し、経費節減分を事業の充実に当てる

2006年度 2007年度 2008年度
練馬、貫井、大泉、春日町 平和台、関町、稲荷山、南大泉 光が丘、石神井、小竹

 なお、「よりよい練馬の図書館をつくる会」が、委員会審査の傍聴メモをまとめてホームページに掲載されています。