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保育士の1/3が退職!3月17日、志村区長名で「改善勧告」が出されました。勧告を受けたのは、ピジョン株式会社。光が丘第八保育園の運営を委託された企業です。勧告にはこうあります。 「乙(ピジョン)は、…光が丘第八保育園の子どもたちの最善の利益のために誠実かつ最大限の努力をもって事業運営を行う責務を有する。しかるに、今般、従事する保育士等が本契約期間内において多数退職する事実が判明した。かかる事態は、園児やその保護者に多大なる不安をもたらすのみならず、維持すべき保育の質そのものに重大な影響を及ぼしかねない。甲(練馬区)は、かかる事態を、看過できない憂慮すべき事態と捉える。」 これまで、区立保育園はすべて直営で運営されてきました。区は、この区立保育園の運営を「民間委託」する方針を一昨年の8月に表明、その第一園として、12月1日から光が丘第八保育園はピジョンの運営に移ったのです。 園長までしかも、それだけではありませんでした。この改善勧告が出されたあと、ピジョンの園長がとうとう退職、光八保育園は新年度を迎えるもっとも大変な時期に園長不在という緊急事態になってしまいました。 後任の当てがなかったのでしょう。ピジョンは、練馬区に園長候補の紹介を依頼。4月に入って新しい園長に元区立保育園の園長が就任しましたが、その経緯を練馬区自身がこう説明しています。 園長交代に至る経過 きびしい勧告を受けた上に、園運営の柱になる園長をみずから探すことができず、区にすがって紹介してもらう――これはもう、正常な委託のあり方ではありません。少なくともこの時点で、ピジョンは、受託業者としての自主的な能力と適格性を失ったと言うべきです。こと光が丘第八保育園に限っては、「民間委託」は破綻した、そう言わざるを得ません。 何より重い区の責任
もともと光八の委託にあたっては、当初から委託までの準備期間が少なすぎるなど、強引な区の姿勢は際立っていました。たびたびのスケジュール変更で年度途中の委託となったこともあり、募集に応じたのはわずか4社、しかもすべてが営利法人で社会福祉法人はひとつもありませんでした。その後、保護者の推薦する委員も交えて発足させた業者選定委員会がこれら4事業者のいずれについても「委託を可とする意見は多数を占めるに至らなかった」(選定委員会報告 2005.7.20)という結論を出すと、今度は区みずから新たに選定会議を立ち上げて選定をやり直し、先の4社の中の1社、ピジョンを選定するというなんとも強引な手に出ます。 保育園「委託」の教訓
結局、光八の運営は、4月以降もピジョンに委ねられたままです。あれだけのことがあったにもかかわらず、区は、新年度もピジョンと委託契約を交わしました。責任を回避し問題を糊塗する区の姿勢は、とても残念です。
光が丘第八保育園の事態は、保育園の民間委託が実はどれほど困難なことであるかを改めて教えてくれています。もちろん、保育の質が落ちてもかまわない、託児所程度のサービスがあれば十分、というなら話は別です。しかし、委託の中で練馬の区立保育園が長年にわたって培ってきた保育の質を維持していくことは、容易なことではありません。
保育を支えるのは人であり、保育士などの経験と知識の裏づけが決定的であす。また、その経験と知識は、保育士集団が継続的・安定的に維持されてこそ受け継がれていくものです。質の高い保育のためには、保育士などが腰をすえて、また意欲を持ってはたらき続けるにふさわしい労働条件と待遇が、そして現場の力と意欲を引き出し生かしていくためのマネジメント、組織の力が欠かせません。
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